2階建てのご自宅で1階から雨漏りする原因とは?
2023/11/21
「雨漏り」というと、屋根のすぐ下の天井から雨水が漏れていて水滴が垂れてくるようなイメージがありますが、実は最上階の天井が雨漏りするとは限らず、2階建てや3階建ての1階の天井から雨漏りするというケースも珍しくありません。
雨漏りは屋根からだけでなく、様々な箇所や原因で発生し、またすぐ上の屋根などの雨漏りの発生原因がすぐ近くであるとも限らないためです。
ここでは1階の天井で雨漏りする原因についてご紹介いたします。
ベランダが原因の場合
二階建ての一階のみ雨漏りしている場合、多いのがすぐ上の方のベランダに原因があるケースです。
ベランダの床の劣化やひび割れなど防水の劣化
家のベランダ部分も雨がよく当たる部分になるため、雨漏りが起こりやすい場所と言えます。
ベランダの床面は、雨が溜まりやすいため雨漏りをしないように新築時に防水工事によって防水処理が施されています。
しかし経年劣化によってこの防水部分が劣化してくると、ひび割れなどの劣化症状が発生します。
そうなると、防水効果が弱まり、水がベランダの内部に浸透していきます。
その水がベランダの床下から下の階の天井に雨漏りとして現れます。
ベランダ床の防水層の劣化が原因の場合や、防水層を新しくやり替えることで雨漏りが解決します。
排水溝の詰まりなど
ベランダには水を排水するための排水溝(ドレン)が設置されていますが、このドレンに葉っぱやゴミが溜まってしまうと詰まりが起こります。そうなると、水が適切に排水されずにとどまった状態となり、防水層を傷めやすくなります。
もし床面や取り合い部の防水層が劣化していれば水が浸透し、また大雨によって大量の水がたまると、あふれ出して室内に侵入することもあります。
排水溝にゴミが溜まっていないか、スムーズの流れているか定期的に確認するようしましょう。
ご自分で溜まったゴミなどを掃除することで防ぐことができます。
掃除しても解決しない場合や、ベランダに水が溜まりやすい場合は別の原因で排水不良が起きている可能性もあるため、一度業者に調査してもらいましょう。
外壁が原因の場合
1階の天井で雨漏りが起こる場合、外壁が原因で雨漏りしていることも多くあります。
外壁部分のひび割れやコーキングの劣化
外壁にひび割れの発生していると、その隙間から横殴りの雨の時に内部に雨が入り込み、その雨が壁伝いに移動して下の階に雨漏りを起こすことがあります。
モルタル外壁はひび割れが発生しやすく、最初は細いひび割れでも放置しているとだんだん広がって大きくなっていきます。
0.3mm以上のひび割れは構造クラックといい、建物の耐久性に関わることもあるため、早急に修理を検討してください。
外壁のひび割れを放置すると雨漏りの原因に!修理方法や費用相場を解説
外壁の目地部分、コーキング材の劣化
外壁からの雨漏りでとても多いのがこのコーキングの劣化による雨漏りです。
サイディング外壁の目地部分にはコーキング材が充填されており、隙間を塞いでいます。
このコーキングは紫外線によって劣化を起こし、中の可塑剤が徐々に溶けてひび割れや肉痩せを起こして隙間ができてしまいます。
その隙間から雨が入り込んで、壁内を移動して下の階に雨漏りを起こします。
コーキングは日のよく当たる箇所など、早ければ7年程度で劣化してきますので、コーキングに劣化が見られた場合はコーキングの打ち替え工事を検討してください。
コーキング材自体はホームセンターなどで購入することができるので個人でも購入をすることができるのですが、コーキング材の使用の仕方や使用するべき場所を間違えるとそれが原因で大きなトラブルになる場合もあるため業者に依頼するほうが安全です。
よくあるミスとしては「塞いではいけない隙間まで塞いだ」「十分な量を打ち込んでいない」といったことがあります。
下屋の劣化が原因の場合
1階の天井で雨漏りが起こる場合、下屋が原因というケースもあります。
下屋は、一階に設けられた屋根を指し、外壁と接する屋根です。この外壁と下屋が接する箇所は「取り合い」と呼ばれ、雨が入り込みやすく、雨漏りを起こしやすい場所でもあります。
通常であれば雨押え板金など雨が入り込まないように雨仕舞がされていますが、施工不良で適切な雨仕舞がされていなかったり、板金が劣化した場合に雨漏りが発生します。
雨樋の破損などが原因の場合
屋根の端の部分に設置されている雨樋は屋根に降った雨水を集めて流していき、外部に排水していくという重要な役割を果たしています。
この雨樋が経年劣化してひび割れや破損を起こしていたり、落ち葉やゴミなどが詰まったりしていると適切に水が流れていかずに外部に水を排出することができず、建物や外壁に向かって溢れ出ていくこととなります。
外壁に水がかかる状態になると外壁の劣化を早め、もしも外壁にひび割れやコーキングの劣化が発生していると、そうした隙間から内部へと水が侵入し、雨漏りを引き起こす可能性が高くなります。
雨樋は横向きに水を流していく部分だけでなく、水を集める集水器、縦向きに水を流す部分と色々な部分があるため、どこかにトラブルが起きると正常に動かない可能性があります。
雨樋については屋根の端といった高い場所にあるため、破損、劣化していても自分で修理するのは非常に危険です。
専門の業者に依頼して補修、交換をしてもらうようにしましょう。
窓枠やサッシ、換気扇などの劣化の場合
建物の外壁部分に設置されている窓サッシ、ドア、換気扇といった部位は外壁部分に穴を開けてその穴に部材をはめ込んでいる形になっています。
こうした外壁部分と部材の境目の部分にもコーキング材が打ち込まれていますが、このコーキング材の劣化によって隙間ができ、そこから雨水が浸入するということがあります。
雨漏りを放置するとどうなるの?
内部腐食の進行
外壁や窓枠、換気扇からの雨漏りは、壁の内部を移動して下の階に発覚することが多く、発生から発覚まで時間がかかることが良くあります。
「天井にカビや雨染みが発生しているけど大したことないと思って放置していた」という方もおされますが、数年たって雨漏りがひどくなったので調査したところ、内部の木材まで腐食を起こしていたというケースもあります。
そうなると壁を全部はがして下地からやり直しが必要となり、工事費用も大きくかさんでしまいます。
シロアリの発生
内部の木材が濡れて腐食を起こすと、濡れた木材や高い湿度を好むシロアリが発生しやすくなります。
シロアリは木材を食べてしまうとので、気づいた時には構造材がすかすかになっていたということもあり、そうなると地震の際に揺れに耐えられず倒壊する危険も増してしまいます。
雨漏り症状を見つけられたら放置せずに、すぐに専門業者に調査を依頼してください。
まとめ
実際には建物内で雨漏りが起きる場合は、ベランダや外壁のトラブルが原因で雨漏りが発生する場合が多く見られます。
2階建ての建物で1階から雨漏りがしている場合などは色々な原因が考えられるため、どこが原因となっているのかを特定した上で適切に補修をすることが重要だと言えるでしょう。
山田工芸では、これまで4,000件以上の雨漏り修理の施工実績があります。
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山田工芸にておこなった雨漏り修理の施工実績