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雨漏りの原因はベランダから?ベランダの防水工事について

2023/12/28

雨漏りの原因はベランダから?ベランダの防水工事について

雨漏りというと屋根から発生するイメージが強いかもしれませんが、実際には色々な場所が原因で雨漏りは起きています。
窓枠や外壁などもそうですが、「ベランダ」も雨漏りの原因となることが多くあります。

そのためベランダのメンテナンスも雨漏りを防ぐためには重要です。
こちらではベランダで雨漏りが起こる原因や、防水工事について、メンテナンス方法などについて紹介していきたいと思います。

ベランダで雨漏りが起きる原因

ベランダで雨漏りが起こるのはなぜでしょうか?
こちらではベランダで雨漏りが起こる原因についてご紹介します。

ベランダの床面、防水層の劣化

ベランダ床の劣化

ベランダは多くの場合、ほぼ外気に晒されているため、雨水に濡れやすく、その水を内部へと浸透させないことが重要になります。
そのためベランダには新築当初は床面に「防水工事」が施工されています。

この防水工事によって形成される防水層が、建物内部に水が浸透しないように保護しています。
ベランダの床面に施工される防水工事は、「ウレタン防水」「 FRP 防水」が代表的です。最近の新築ではFRP防水が主流です。

この防水層ですが、紫外線や雨風の影響によって経年劣化をしていくため、年月を経ると防水層の表面を保護しているトップコートにひび割れや剥がれなどの劣化が起こります。

トップコートが劣化しても下の防水層が機能していれば雨漏りは起こりません。
しかし防水層は紫外線に弱く、防水層を守るためのトップコートが劣化すると防水層の劣化が早まってしまいます。防水層が劣化してしまうと雨水から保護する力も低下して、ベランダに降った雨水が内部に入り込んで雨漏りを起こします。

排水口(ドレン)の詰まり

排水口

ベランダには降った雨水を排水するための排水口(ドレン)が設置されていますが、この排水溝が落ち葉や土などで詰まってしまうと排水不良となり雨漏りを起こすことがあります。

ドレンが詰まらないように定期的に清掃を行い、特に台風の後などは落ち葉などが詰まっていないか、排水がスムーズかどうか確認されることをお勧めします。

腰壁の劣化

ベランダ 立ち上がり

ベランダには転落防止やプライバシー保護のために腰壁が設置されています。
多くの場合外壁と同じ素材で作られていることが多く、この腰壁が劣化していくと、外壁と同じように塗膜が劣化してひび割れなどが発生します。
腰壁がサイディングの場合は、コーキングの劣化なども起こりやすく、そうして生じた隙間から雨が入り込んで、下に伝っていき雨漏りを起こします。

笠木の劣化

笠木

ベランダで雨漏りを意外と起こしやすいのがこの笠木の劣化による雨漏りです。

「笠木」とは、腰壁の上部にかぶせる板金のことを指します。
装飾的な意味もありますが腰壁の上部を保護するために設置され、ガルバリウム鋼板など金属製のものが多く使用されています。

この笠木の端部分や、継ぎ目部分の隙間を防ぐためにコーキングが施工されていますが、このコーキングが劣化してできた隙間から雨が入り込んで内部の木材を腐食させたり、そこから下に雨水が落ちて雨漏りを発生させます。

中々普段気に留めない場所ですが、笠木が錆びている場合や、コーキングが劣化している場合には補修を検討されてください。
また笠木を固定している内部の木材が腐食すると強風によって笠木が飛散するケースもあります。

雨漏りなど大きな被害になる前に、定期的な点検とメンテナンスを行うことが大切です。

掃き出し窓周辺の劣化

掃き出し窓はベランダと部屋を行き来するために設置されている、下部が床面まである窓のことを指します。
ベランダに接しているため雨の影響を受けやすく、この窓周りのシーリングの劣化や、引き違い部の隙間からの吹き込み、掃き出し窓とベランダの取り合い部部分の劣化などが原因で雨漏りが発生します。

ベランダ防水の種類

ベランダには大きく「外壁より外側に張り出しているベランダ」「外壁の内側にあるベランダ」という2種類があります。
それぞれに雨漏りが起こる原因にも違いがあるので注意が必要です。

ウレタン防水

ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を形成する方法です。
施工時に液体が凹凸や細かい部分に馴染むため、複雑な形状のベランダにも適応しやすいのが特徴です。

弾力性があり、伸縮性に優れているため温度変化や振動にも強く、ひび割れが発生しにくい点がメリットです。一方で、経年劣化しやすく、定期的なトップコートの塗り替えによるメンテナンスが必要です。
また、施工には乾燥時間が必要で、仕上がりまで数日かかることもあります。

FRP防水

FRP防水は、ガラス繊維に樹脂を含浸させて硬化させた防水層を作る工法で、耐久性や耐衝撃性が高いのが特徴です。
下地にガラス繊維のシートを敷いて、そこに液体状の樹脂(ポリエステル)に硬化剤を混ぜて固めて防水層を作っていきます。
軽量であり、表面が硬く、耐摩耗性に優れているため、頻繁に歩行するベランダに適しています。FRP防水は弾力性がないため、建物の動きに伴うひび割れには注意が必要です。

またウレタン防水と同様に紫外線には弱いため、定期的なトップコートの塗り替えが必要です。
また、施工費用がやや高めになる傾向があります。

シート防水

シート防水は、合成ゴムや塩ビシートをベランダの床に敷いて特殊な接着剤で接着することで防水を行う防水工法です。
最近では塩ビシートを使用するのが主流となっています。
工期が短く、低コストでの施工が可能であるため、広いベランダに向いている一方でシート状のものを貼り付けていくため狭いベランダには不向きです。

シートの耐久性が高く、紫外線に強いため太陽光や温度変化の影響を受けにくく、経年劣化に強いメリットがあります。よく日の当たる広めのルーフバルコニーで使用されています。
シート防水はシートを重ね合わせる接合部分の施工が難しく、慣れた業者でないと接合部分から水が侵入してしまうこともあります。
また接合部分は劣化しやすいため、そこから水が侵入するリスクもあります。

ベランダが原因で雨漏りが発生した際の対処方法について

ベランダからの雨漏り
こちらではベランダから雨漏りが発生した場合の対処方法をご紹介します。

応急処置を行う

雨漏りが発生している場合には、まずは応急処置を行ってください。
何もしないと床面にも雨が浸透して被害が拡大してしまいます。天井から水が垂れている場合にはバケツで水を受ける、窓や壁から雨が浸み込んでくる場合はタオルなどで水を吸収するようにしてください。

もしも室内に多量の雨漏りが発生している場合は、電気系統の配線が雨水でショートしてしまう危険性があるため、できればブレーカーを落とす、電気は付けないようにしてください。

業者に依頼して原因の調査を行い、特定していく

雨漏り修理は、たとえ原因がわかっていても、原因が一か所とは限りません。また雨漏りの範囲の特定など経験が技術を必要とします。
そのため、応急処置をされたら雨漏り修理の経験が豊富な業者に調査や修理を依頼してください。

雨漏り修理の専門業者がこれまでの修理の経験から、様々な状況や原因を想定して、原因箇所を突き止めます。
ベランダの雨漏りの原因は防水層の劣化や笠木の劣化が多くあげられますが、腰壁や掃き出し口など複数の原因が絡む場合もあります。
ここで原因を確実に特定しておかないと、適切な補修を行うことができません。そのため実績ある業者に依頼することが重要です。

雨漏り修理の工事を行う

雨漏りの原因が特定できたら、必要な工事を行います。
もしも防水層などの劣化によって、雨漏りが長期間発生していた場合には、外壁の内部や床面まで腐食が行っていることもあります。その場合は、工事が大掛かりになる可能性が高くなります。

雨漏りが起こっている箇所には、同じウレタン防水やFRP防水の中でも、通気緩衝工法を行います。
通常の場合は密着工法ですが通気緩衝工法を行うことで、通気性を確保し、下地からの水分を逃がすことができ、防水層のふくらみを防止できます。

補修工事を行った後も定期的にメンテナンスを行う

防水工事などの補修工事を行うことによって雨漏りは解消されますが、そのあとも工法に応じたメンテナンスが必要です。
例えばウレタン防水やFRP防水の場合は、約5年おきにトップコートの塗り替えが必要です。
各防水工事そのものにも耐用年数があるため、耐用年数前にメンテナンスを受けることで雨漏りを防止できます。

まとめ

ベランダは意外と雨漏りが起こりやすい箇所です。

多くはベランダの防水層の劣化が雨漏りの原因となることが多いのですが、他にも原因となる要素はたくさんあります。
そのため雨漏りが発生した場合は専門の経験豊富な業者にしっかりと原因を調査、特定してもらい、必要な防水工事や補修工事を行っていくことが重要となると言えるでしょう。

また雨漏り修理を行った後も定期的なメンテナンスを行うことが重要です。

山田工芸でおこなったベランダ防水工事の施工実績



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