横浜市青葉区にて屋根修理〈コロニアルからしおさいへの葺き替え工事〉
2021/06/27
お客様のお困りごと・ご依頼のきっかけ
横浜市青葉区にて、屋根のリフォームをご検討されているお客様からお問い合わせを頂きました。
お客様は、屋根の色褪が気になるので、どういった方法でリフォームするのが良いのかを知りたいとの事でした。
現地調査を行わせて頂いたところ、既存の屋根材に褪色と経年劣化が見受けられたほかに屋根材の下に敷いてある、防水シートに寿命が見受けられ、雨染みが出来ておりました。また、防水シートの下にある野地板にも雨水による腐食が進んでおり、いつ雨漏りが起きてもおかしくない状態でした。そのため、今回は葺き替え工事をご提案させて頂きました。
弊社では、カバー工法という既存の屋根材の上から新しい屋根材を葺く工事を多くのお客様にオススメさせて頂いております。工期や費用面から見ても葺き替え工事と比べると安価で工事が出来るからです。葺き替え工事は、既存の屋根材を全て撤去し、野地板や防水シートを一からやり直します。
その為、メンテンス効果が高い分、どうしても工事費用が高くなってしまいます。弊社では、お客様の屋根の状態にあった最適な工事をご提案させて頂いております。葺き替え工事をご提案させて頂く場合には、葺き替え工事を行わないとしっかりメンテンスが出来ないくらいに屋根の劣化が進んでいる場合です。
屋根修理は、どんな工事でも決して安くはありません。お客様にご理解、ご納得を頂いた上で工事が始まります。
施工前の様子
今回は、コロニアルからしおさいへの葺き替え工事の様子をお伝えします。
既存の屋根に使われていた屋根材はコロニアルになります。コロニアルは、ケイミュー株式会社が販売している「スレート屋根」の商品名です。住宅用の屋根材としてこのコロニアルは非常に普及率が高く、認知度が高いため本来の「スレート屋根」ではなく「コロニアル」と商品名で呼ばれることが多い屋根材です。
スレート屋根はセメントと繊維質を混ぜて作られた屋根材で、耐用年数は20年以上あります。価格も他の屋根材と比較しても安価なため、コロニアルはコストパフォーマンスが良い屋根材であり、それもまた普及率が高い一因です。コロニアルは上述の通り安価というだけでなく、デザインが豊富、軽量、施工性が高い(我々屋根職人にとって施工がしやすい)と様々なメリットがある屋根材です。
一方で、汚れやすくヒビ割れが起こりやすいというデメリットもあります。
また、屋根は紫外線や雨風の影響を受けやすい場所のため、コロニアル屋根の表面の塗膜が劣化すると、屋根材自体の色褪せが起こりやすいです。今回ご依頼いただいた屋根も、写真でお分かりのように色褪せが進んでいました。色褪せ自体はすぐに屋根材自体の劣化に繋がる訳ではありませんが、放置しておくと雨漏りや屋根の腐食の原因となります。さらに、他の屋根材に比べると割れやすいという特性があり、台風など強風時に飛来物によって割れや剥がれが起こったという事例はこのコロニアル屋根が多いです。
施工中の様子
既存の屋根材・ルーフィングの取り外し
まずは既存の屋根材(コロニアル)とルーフィング(防水シート)を剥がしていきます。
野地板の取り付け
今回使用している野地板(屋根下地)は、一般的に構造用合板と呼ばれる針葉樹を用いた合板となります。
構造用合板は、板を合わせて一枚の板として使用するものですが、ベニヤやコンパネよりも強度があり、構造用の下地によく使われます。針葉樹からできていることもあり木目が強く、耐雨性に優れ、湿気や風化に強いという特徴があります。一方、ベニヤは一枚の薄い板(単板)で軒天板などに使われ、コンパネは略称で正式にはコンクリートパネルといいます。コンクリートの型枠に使われることからこのように呼ばれていますが、屋根工事では野地板にコンパネを使われることもあります。
ルーフィング貼り付け
野地板の上から新調したルーフィング(防水シート)を貼り付けていきます。
ルーフィングには、二次防水の機能があり、室内を雨水から守る大切な役割があります。
今回使用した防水シートは、田島の「PカラーEX+」です。
「改質アスファルトルーフィング」と呼ばれる防水シートで、一般的にルーフィングと呼ばれる「アスファルトルーフィング」よりも、性能を良くしたもので、一部の屋根材については屋根材の下に、改質アスファルトルーフィング以上の防水シートの使用が求められています。
大屋根 しおさい葺き
今回使用した屋根材は、日本ルーフ建材株式会社の「さいわいルーフしおさい」になります。
しおさいは山田工芸でもよく使っている屋根材で、お客様からの評判も良い屋根材になります。
しおさいは金属製の屋根材であり、瓦の10分の1という軽さであることが一番の特徴です。
屋根材に重量があり屋根全体が重たくなると、地震の際に揺れの影響を受けやすくなりますが、しおさいであればその心配もありません。
完工
棟板金やその他役物を最後に取り付けて完工です。ここで言う「役物」とは、屋根の先端部、または棟など特定の箇所に使用する屋根部材を指します。基本的には屋根材と同じ素材で作られています。
役物には防水、部材の固定、そして屋根外観の印象を決定するといった様々な役割あります。
もちろん一番重要な役割は防水です。役物を取り付ける箇所は、屋根の端部や棟など、複数の部材が取り合う箇所であり、漏水のリスクが高い箇所でもあります。そのため、役物を取り付けることで取り合い部分を雨から守り、漏水が起こらないようにしている訳です。役物には何においても確実な防水性能が求められるのです。また、屋根の端部などは固定が甘かったりすると、台風などの強風時には屋根材がめくれてしまう恐れがあり、そのまま屋根の破損や雨漏りに繋がってしまいます。
屋根材のめくれを防ぐために、部材をしっかりと固定させるといった役割を役物は持っています。
そして、繰り返しになりますが屋根の役物は、屋根の先端部、棟など目立つ箇所に取付けられます。
そのため、あえて屋根材とは違う色にしてアクセントをつけることで、屋根の印象を大きく変えることもできるのです。屋根というとつい屋根本体の屋根材ばかりに目が行きがちですが、屋根は役物のような小さな部材がいくつも折り重なって構成されています。どの部材が重要ということではなく、すべての部材が屋根にとっては重要な部材であり、すべての部材を適切に、確実に取り付けることでようやく本当に高品質な屋根工事となるのです。
雨おさえ・棟など各種部材を取り付け
ちなみに雨おさえとは、雨水がまわりこんで建物内に浸入しないように設ける部材を指します。
屋根と外壁が取り合っている部分は、どうしても他の箇所と比べて経年によって雨水が建物内に侵入してくるリスクが高まります。そのため、写真のように屋根の壁際などには雨おさえを設置し、
取り合い部分を雨水から守ってあげる必要があるのです。
工事後に得られる効果
今回の屋根修理は、コロニアルからしおさいへの葺き替え工事を行いました。
葺き替え工事で、屋根材・防水シート・野地板を一新したことで、屋根本来の防水機能を取り戻し、雨漏りの心配がなくなりました。
また、しおさいはガルバリウム鋼板製の屋根材の表面にフッ素加工が施されているため、耐久性が高く、メーカー保証もあるので、保証面も充実しています。
山田工芸では、葺き替え工事やカバー工法をさせて頂いた場合には、保証書を提出しています。
横浜市をはじめ、神奈川県での屋根修理・雨漏り修理は、山田工芸にお任せください!
工事の概要
現場住所 | 横浜市青葉区 |
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施工内容 | コロニアル屋根からしおさいへの葺き替え工事 |
施工箇所詳細 | 屋根全体 |
施工期間 | 約1週間 |
使用屋根材1 | しおさい |